SSブログ

遊郭のなごりの残る街を歩きました。 連城三紀彦『秘花』 の世界 中村遊廓 [遊郭]

遊郭街って言うのかな?

そういう商売の店がかつて軒を並べていた界隈がありました。


N市の中村区にあった「中村遊廓」は、

数件の建物がその面影を残していました。

赤い壁に格子でふさがれた窓。

N市の景観なんとかとかいう指定の建物にもなっているようです。

料亭になっている建物もありました。

驚いたのは、1件は介護老人施設になっていたこと。

建物の風情はそのままに、

そこに高齢者が集っている、って言うのが、

とてもふしぎで。


偶然というか、なりゆきだったんですけど、

不思議な空間に、迷い込んでしまった気分でした。


でも、そこで思い出したんです。

連城三紀彦の「秘花」という小説です。

そのあとがきには、

作者がこの界隈の浄土宗のお寺に生まれたこと、

遊郭とは直接関わりはなかったけど、

そういう雰囲気を感じながら生活していたこと、

などがかいてありました。


その、小説は、

遊郭で生きざるを得なかった一人の遊女の生涯を

書いたものです。


一夜をともにした遊女に恋した学生が、

彼女を買うお金がなく、

2階の彼女の部屋の下に、

朝顔の種を植え、毎晩、水をやり、

ある朝、花を彼女の部屋の窓辺に咲かせる、

というくだりがあります。


ああ、ここに朝顔の種を植えたら、

あの窓まで、つるを伸ばすのかしら、

なんて、想いをはせました。


連城三紀彦の生家を探したけれど、

ついに発見できず。














nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。